今年度から開始されたタイプVII


「東南アジア研究の国際共同研究拠点」では、今年度から、新たに若手の国際集会派遣を支援する「タイプVII」を創設しました。

これは年度末成果報告会の総合討論において若手研究者へのさらなる支援が提言されたことや、第二期期末評価においても成果発信に際して若手研究者の育成が果たされている点について高い評価が与えられたうえで、今後も若手研究者の育成に対する貢献に強い期待が表明されたことなどをふまえています。

他方、東南アジア研究所は、2013 年10 月、他の9 つの研究機関と共に「アジアにおける東南アジア研究コンソーシアム」(SEASIA)を設立しました。

そこで「タイプVII」では、本拠点の強みである東南・東アジア諸国および欧米の先導的研究機関との研究ネットワークを活用した国際研究集会への派遣をさらに推進することとしました。

具体的には、SEASIA のネットワーク等を通じて得られる公募型の国際会議の情報を、本拠点のネットワークを通じて知らせて参加を促し、採択された場合に必要に応じて旅費等を支援する形をとりました。

その結果、本年度は、台湾東南アジア学会全国大会(9 月22-23 日、台北開催)、Asian Conference for
Young Scholars of Southeast Asian Studies((AYSEA)11月9-12日、台北開催)、東南アジアセミナー(11 月19-22 日、ヤンゴン開催)に、あわせて14 名を派遣しました。

台湾東南アジア学会全国大会においては、昨年度「統治と生存の社会史──ベトナム南部メコンデルタ
の戦争と社会主義──」(本拠点タイプVI)というタイトルの研究を実施した下條尚志氏が発表したペーパーが、最優秀論文賞(a Best Paper Award of ACSEAST 2016)を受賞し、うれしいスタートとなりました。