IV-5.「現地機関・研究者との共同による地域研究情報資源共有化手法の検討」(平成21-22年度 FY2009-2010 継続)


  • 研究代表者:星川圭介(京都大学・地域研究統合情報センター)
  • 共同研究者:北村由美(京都大学・東南アジア研究所)
  • 原 正一郎(京都大学・地域研究統合情報センター)
  • Pinit Lapthananon(チュラロンコン大学・社会研究所)
  • Surat Lertlum(チュラチョムクラオ・タイ王国軍大学校)
  • 柴山 守(京都大学・東南アジア研究所)
  • 永田好克(大阪市立大学・創造都市研究科)

研究概要

本研究では、代表者が所属する地域研究統合情報センターや東南アジア研究所をはじめとする日本国内およびタイで地域研究情報資源共有化に取り組む研究者の中で情報交換を行う場を設け、地域研究資料公開・発信の方向性について検討を行うとともに、情報資源公開関係間との連携強化を図る。また、実際に貝葉等、現地に残る地域研究資料を現地の人々が公開できるようなシステムの試作を行う。

本年度は、日本で1 回、バンコク連絡事務所において1 回、研究会を実施する。

詳細

本研究は、日本国内およびタイで地域研究情報資源共有化に取り組む研究者間の議論を通じて、地域研究情報資源共有化の促進を図ることを目的とする。近年、技術の発展に伴って特にインターネットを利用した地域研究資源を対象としたデータベース公開の動きが広がっているが、類似のシステムを持ち同種の情報を扱いながら、日本とタイで別個に、あるいは個々の研究者や機関単位で進められている例も多く、当事者間で情報交換を行うことにより、それぞれのデータベース公開システムの利便性向上が見込まれ、さらに将来的には公開システム間の連携や統合が期待できる。

また本研究ではさらに、日本国内およびタイで地域研究情報資源共有化に取り組む研究者との情報交換を通じ、誰にでも簡単に利用可能な地域研究資料共有のためのシステムの試作も目指している。これは、特に地方に分散して存在する資料の保存・整理統合・公開を促進するものとして意義深い。たとえばタイの地方寺院が所蔵している貝葉(椰子葉)文書等の中には地域を知る手がかりとして重要なものも多数含まれるが、その利用は研究者個々人の「発掘」作業に負うところが大きい。こうした資料を順次登録・公開できるようなシステムが出来れば、日本を始めとした海外の研究者のみならず、郷土史家などの在地研究者にとっても非常に有用であろう。

 


地方の寺院に所蔵されているクメール文字による貝葉。いまや読める僧侶も少ない。(2009年11月4日タイ・シーサケート県)

本共同研究とマハサラカム大学の合同により行われた貝葉保存に関するセミナー“PalmLeaf Data Base in Japan.”本共同研究のメンバー2名が京都大学の古文書データベースを紹介した。(2009年12月18日タイ・マハサラカム大学)